30歳から全力YouTuber

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第3回 今更聞けない動画撮影基礎の基礎! - フレームレートの基礎②:撮影、編集における適正フレームレートについて

こんにちはYukikake(@Yukikake_tw)です。

 

前回に引き続き動画撮影基礎の基礎!今回もフレームレートに関する話題です!
題して「撮影、編集における適正フレームレートについて!」

まずは前回( 第2回 今更聞けない動画撮影基礎の基礎! - フレームレートの基礎①:撮影時のフレームレートについて )のまとめから!

・パラパラ漫画の枚数≒撮影フレームレート

 ・パラパラ漫画のパラパラ速度≒表示フレームレート

・高fps撮影をフレーム順に低fps表示するとスローモーションが作れる!

・早送りは素材が高fps撮影でも低fps撮影でも可能!

・低fps撮影のメリット:データ容量が少ない!

・高fps撮影のメリット:再生速度において編集の自由度が高い!

 

※フレームレートがわからない人は、第1回 今更聞けない動画撮影基礎の基礎! - フレームって何?フレームレートって何? - 30歳から全力YouTuberからご覧ください!

 

この記事を読めばあなたもきっとフレームレートマスター!!

 

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適正フレームレートとは

前回、低fpsと高fpsの撮影にはそれぞれに異なるメリットがあるとお話させていただきました。
異なるメリットがあるということはすなわち適材適所があるということ!

そう、フレームレートにも状況に応じた適正な使い方があるんですね!

今回は、あなたの作りたい映像によってどういったフレームレートを用いて映像を作成するべきかをお話していきます!

表示フレームレート

まずは、自分がどういう映像を作りたいか想像してみてください!

映画みたいな映像でしょうか?テレビみたいな映像でしょうか?はたまたヌルヌルした滑らかな映像???

人の知覚はフレームレート≒映像の滑らかさから想像以上に影響を受け、目に入ってきた映像の印象付けを行なっています。

思った通りの映像を作成していく上で適正なフレームレートの使用は一番重要といっても過言ではないほど大切な要素です。

では、実際にそれぞれのフレームレートがどういった状況に適しているのか、順を追って見ていきましょう!

12 fps

12fpsは昔からアニメ業界で使われてきたフレームレートです。

昔からアニメ業界は絵を動かすという性質からフレームレートが高ければ高いほどたくさんの絵が必要になり、人的、時間的、金銭的コストが異常にかかるという大変な業界でした。

そこで考えられたのがリミテッドアニメーションという概念!

簡単に言うとフレームレートを下げてコストを少なくして作ってやるぜウッシッシと言うことです。
そんな業界の中で育ってきたアニメーションと言う映像ジャンルは今でもなお12fpsで制作されているものがほとんどです。


日本の天才漫画家である手塚治虫大先生の代表作である鉄腕アトムはなんと8fpsで作られているとのこと。

アニメのような表現がしたい場合は12fpsで見せる、さらに古いアニメを表現したければ8fpsを使ってみるのもありかもしれませんね!

なお、ディズニーのフルアニメーションなどように24 fpsで作られているアニメも存在しています。
なんかこのアニメヌルヌルだなぁ...と思った時は24fpsで作られたアニメかもしれません!

16 fps

現在ではほぼ使われない特殊なフレームレートですが、映画が作られた最初期、サイレント映画の時代は16fpsが使われていました。

白黒サイレント映画風の映像を作りたい場合には16fpsでの映像製作も面白いかもしれません。

24 fps

24 fpsは昔から映画等で使われてきたフレームレートです。いわゆるシネマティックな映像っていうやつですね。

また、人の動きが自然に見えるフレームレートとも言われています。

多くのVloggerやシネマティック系YouTuber、映像作家たちが使っているフレームレートがこの24fpsです。

30 fps

30 fpsはテレビで使われているfpsですね。
YouTuberやWeb上の映像も30fpsを使っている方が多い印象です。

印象としてはいい意味でも悪い意味でも普通といった感じ。

かなり自然な映像で情報が入ってきやすいフレームレートです。

Yukikake大好きドリキンさんも30 fpsを使っているようです!

60 fps

いわゆるヌルヌルな動きと言われるフレームレートです。

ヌルヌルした滑らかな動きが好きな人が使う印象ですね。

僕はけっこうヌルヌルした動きが好きなので60fpsを使っています。ただ今後は映像作品も多く出していきたいこともあって24fpsに移行しようかと検討中...

ゲーム等も高fpsモードで60fpsに対応してるものが多くありますよね!

 

表示フレームレートの適正使用まとめ

・アニメっぽいものを作りたい! → 8-12 fps
・白黒映画っぽくしたい! → 16 fps
・映画っぽさを出したい! → 24 fps
・テレビっぽく自然に! → 30 fps
・ヌルヌル大好き! → 60fps

こんな感じです。適材適所で自分が表現したいものに応じて書き出しfpsを調整してみましょう!

 

撮影フレームレート

あなたの表現したい映像に適した表示フレームレートは見つかりましたか?では、その表現をさらに広げるために、次は撮影時のフレームレートをどのようにしたら良いか見ていきましょう!

24 fps

24 fpsの表現は上述の通り、映画っぽさが出せるフレームレートでしたね!

もし24 fpsの映像を通常速度で表現したいのであれば、素材もそのまま24fpsで撮影しておくべきです。

高fpsで撮影しておいてあとで24 fpsに変換する方法もありますが、フレームレートはシャッタースピード等とも密接に関係しているため、フレームごとのブレ具合等からやや不自然になってしまう可能性があります。

より自然にシネマライクな映像が欲しいなら24 fpsで撮影しておくのがベストです!

ただし、前回もお話した通りに、低フレームレートで撮影したものは高フレームレートに変換ができない(厳密には可能だが困難、映像破綻のリスクあり。)ため、少しでもスローモーション等を使う可能性があるのであれば高fpsで撮影しておくのが無難です!

また、倍率の関係上、8 fps、12 fps、16fpsの表現をしたいのであれば24 fpsで撮影して8 fps、12 fps、16 fpsに落とし込むのが良いでしょう。

30 fps 

30 fpsはテレビっぽく自然な表現をしたい時に使えるフレームレートです!

24 fpsの時と同様に30 fps表示で使う素材で、通常速度で使うことが確定している状況ではそのまま30fpsで素材を撮影しておくのがベストです!

60 fps

60 fpsはヌルヌルしたい時のフレームレートでしたね!

60 fpsで作った素材をそのままの速度で使うならもちろん60fpsで撮影するべきです。
60fps撮影の良い点は24 fpsや30 fpsでスローモーション使用する際の素材としても使えるという点、加えて多くのカメラで60fpsまでであれば画質劣化が無いといった点です。

また、少し上級者向けのお話になりますが、フレーム間毎の差異が少ないため、オプティカルフローやtwixtor等の技術で中間フレームを作成する際に破綻が少なくなるというメリットもあります!(日本語で喋れ!と思ったみなさんすみません...)

120 or 240 fps

120 or 240 fpsは一般的にスローモーションでよく扱われるフレームレートです。

現在視聴環境は 24 or 30 or 60 fpsが一般的なので、その倍数である120 or 240 fpsというフレームレートはスローモーションにする上で非常に使い勝手がいいんですね!

300 fps

スポーツの撮影でよく使われているフレームレートです。

スポーツ実況でスローモーションの再生がありますよね?テレビの30 fps表示において1/10速度のスローモーションができるフレームレートであらかじめ撮影しているということです!

超高 fps

テレビの化学実験番組で超スロー再生を見たことありませんか?

化学実験で使われる超スローモーションカメラはなんと数十万fpsまで撮影できるんだとか...

想像を絶するフレームレートですよね...

例えば30万fpsのカメラで3秒間撮影した日にはテレビで全尺8時間弱の長編ドキュメンタリーが出来上がるわけです...

すげぇ...

 

撮影フレームレートの適正使用まとめ

・通常速度で使うシネマっぽい素材 → 24 fps
・通常速度で使うテレビっぽい素材 → 30 fps
・通常速度で使うヌルヌル素材 → 60 fps
・スローで使いたい素材 → 60 or 120 or 240 fps
・スポーツを撮る業務用カメラ → 300 fps
・化学実験を撮る超絶ウルトラ弩級変態カメラ → 数十万fps

こんな感じです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

基本的なフレームレートを決定する際の順番としては

①まず自分の作りたい映像から作品の表示フレームレートを決める
②通常速度で使う素材用の撮影フレームレートの決定
③スローモーションで使う素材用のフレームレートの決定

になると思います。
①で作りたい作品の適正表示フレームレートが定まれば、自然と通常速度で使用する素材の撮影フレームレートも定まってきます。

ただ③に関しては決定が非常に難しいところです。
カメラにもよりますがフレームレートと画質はトレードオフの関係にあることが多いため、そのバランス感をどう取るかは個人の裁量に任されるところも大きいんですね。

映像って難しい...

そんなわけで今回は以上です!

もしわからない事がありましたらコメントやTwitter(@Yukikake_tw)からご質問ください!

次回は「シャッタースピードの基礎①:シャッタースピードってそもそもなんですか!?」をまとめて行きたいと思います!

 

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